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文献詳細

雑誌文献

臨床検査20巻11号

1976年11月発行

文献概要

特集 臨床検査室マニュアル Ⅴ.検査データからみた疾患の特徴

急性腹症

著者: 坂部孝1

所属機関: 1日大・第3外科

ページ範囲:P.1264 - P.1265

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1.概念
 急性腹症とは,腹痛を主訴として早急に開腹手術を必要とする急性腹部疾患群の総括的名称であるが,このうち術前に診断しえたものを除いて手術開始までに診断を確定しえない場合にのみ用いるのが狭義の急性腹症であって,これには,術前の鑑別診断が全く不可能であるという意味と,時間をかけて種々の検査をすれば診断は不可能ではないが,その時間的余裕がなく手術の時期を逸してしまうという意味とを含めた便宜上の呼称である.
 したがって,検査に要する時間と患者の病状の推移とを考慮しながら,術前の短時間内に限られた検査成績で診断を確定し,適切な治療方針の決定が要求されるので,どのような病態がこの疾患群に含まれるかを整理して把握しておくことが必要で,次のように分類して理解しておくとよい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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