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特集 臨床検査室マニュアル Ⅴ.検査データからみた疾患の特徴
敗血症
著者: 富岡一1 小林芳夫2
所属機関: 1慶大,中検 2慶大大学院
ページ範囲:P.1282 - P.1283
文献購入ページに移動敗血症は体内における一つあるいは多数の細菌性病巣から原因菌が持続的または間歇的に血行に入って,それによって重篤な全身症状を自,他覚的に起こしたものである.血液中で原因菌は増殖しないものと考えられ,純然たる局所的疾患を起こす細菌を原因菌としている.本症の発症にはアレルギーの影響も加味した理解がもたれている.
診断は,①急激に高熱を発するか,急激に解熱をみたとき,②悪感戦標,悪心,嘔吐を認めたとき,③頻脈,呼吸促進,④血圧降下,⑤血小板数の増加ないしは減少,⑥白血球数の増加,といった所見に加え,⑦顔貌がなんとなく重篤な印象を受け,⑧関節痛,筋肉痛を訴えたときに,まず敗血症を疑うことから始まる.血液中から持続的または反覆的に原因菌を検出すれば確実になる.
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