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文献詳細

雑誌文献

臨床検査20巻11号

1976年11月発行

文献概要

特集 臨床検査室マニュアル Ⅴ.検査データからみた疾患の特徴

小児髄膜炎

著者: 中沢進1 新納憲司2

所属機関: 1都立荏原病院 2都立荏原病院小児科

ページ範囲:P.1284 - P.1285

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1.概念
 髄膜炎を大別すると細菌性髄膜炎と無菌性髄膜炎(漿液性髄膜炎)になるが,前者は一般に経過が急激で至適治療法を十分に行わない限り,死亡率は高く,治癒後も後遺症を残すことが少なくない.細菌性ではあるが,結核菌や真菌,スピロヘータによる髄膜炎では,亜急性に経過する.
 化膿性髄膜炎の原因菌としては,髄膜炎菌,レンサ球菌,ブドウ球菌,肺炎菌,インフルエンザ菌,サルモネラ菌,大腸菌,緑膿菌,肺炎杆菌,リステリアなどであるが,新生児期では,ブドウ球菌の他,グラム陰性杆菌類(大腸菌属,緑膿菌,変形菌,肺炎杆菌など)が主体であり,更に最近では,B群レンサ球菌の増加が世界的な傾向として注目されてきている.一方,乳幼児期では,インフルエンザ菌,肺炎菌,髄膜炎菌などが主体となっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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