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文献詳細

雑誌文献

臨床検査20巻12号

1976年11月発行

文献概要

総説

リポタンパクの代謝

著者: 古賀俊逸1

所属機関: 1九大・第3内科

ページ範囲:P.1366 - P.1372

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 コレステロール,トリグリセリド,リン脂質などの血漿脂質はリポタンパクを形成して血漿中に溶存している.その結果,これらの脂質は吸収された場所(腸管,外因性脂質)や合成された場所(肝臓や腸管など,内因性脂質)から,貯蔵または分解される場所への輸送が可能になる.
 リポタンパクの構造,機能,代謝に関する研究は近年急速に進展し,多くの成果が得られた.リポタンパクは動脈硬化症の病因と密接な関連をもっており,更に各種の脂質代謝異常を理解するうえにもリポタンパクに対する知識が不可欠となってきた.高脂血症はFredrickson以来,そのリポタンパク像より臨床的に分類され,脂質代謝異常へのアプローチに新局面を開いた.本稿においてはリポタンパクの代謝に関する知見をなるべく平易にまとめてみたいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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