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文献詳細

雑誌文献

臨床検査20巻12号

1976年11月発行

文献概要

Senior Course 生化学

—臨床化学検査における酵素化学—酵素による定性・定量分析 ⅩⅠ

著者: 山下辰久1

所属機関: 1順大・生理化学

ページ範囲:P.1430 - P.1431

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固定化酵素・1
 これまで物質の定量にその特異性の高さから酵素を用いる測定法が優れていることを述べ,これら酵素測定法を用いる場合に遭遇するいろいろの問題点の処理の仕方について具体例を示しながら解説してきたが,現在用いられている測定法ではすべて酵素は水に溶解させて用い,これを水溶液中で一定時間基質と反応させた後,酵素を失活除去させる方法がとられているが,このように遊離の状態の酵素を用いた場合には,(1)酵素はその都度使い捨てとなるため,特に高価な酵素の場合には非経済的である,(2)水に溶解された酵素は一般に不安定で失活しやすく,その扱い方や保存法について注意しなければならない,など──本誌20(1)108参照──の欠点があるため,その特異性の高さにもかかわらず,現在酵素測定法が臨床化学分析に余り用いられていない原因の一つになっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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