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文献詳細

雑誌文献

臨床検査20巻12号

1976年11月発行

文献概要

Senior Course 細菌

腸内細菌の分類 Ⅷ

著者: 坂崎利一1 田村和満1

所属機関: 1国立予研細菌第1部

ページ範囲:P.1436 - P.1437

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Enterobacter属
 EnterobacterはHorrnaecheとEdwards(1960)により,Aerobacter cloacaeあるいはCloaca cloacaeとして知られてきた菌に対して提案された属名である.Bejjerinck(1900)が提案したAerobacterが多くの混乱と誤解を招いたことは既述のとおりで,HormaecheとEdwardsも,運動性のAerobacterをEnterobacterに変えることによって,この混乱が除かれると考えたのである.Cloacaもまた同意語であるが,その代表菌のCloaca cloacaeは種の形容詞と属の名称が同一であり,このような命名は命名規約25条に違反するため,彼らは"Cloaca"の名を廃棄名とすることを裁定委員会に提訴し,承認された,しかし,この時点ではまだ"Aerobacter"は生きており,それ以後もKlebsiellaとの問に混乱があったことは周知のとおりである.いまや,Aerobacterも廃棄名となり,またCloacaもまた廃棄名で,Enterobacterは何ら混乱のない合法的な属名である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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