文献詳細
Senior Course 細菌
文献概要
Enterobacter属
EnterobacterはHorrnaecheとEdwards(1960)により,Aerobacter cloacaeあるいはCloaca cloacaeとして知られてきた菌に対して提案された属名である.Bejjerinck(1900)が提案したAerobacterが多くの混乱と誤解を招いたことは既述のとおりで,HormaecheとEdwardsも,運動性のAerobacterをEnterobacterに変えることによって,この混乱が除かれると考えたのである.Cloacaもまた同意語であるが,その代表菌のCloaca cloacaeは種の形容詞と属の名称が同一であり,このような命名は命名規約25条に違反するため,彼らは"Cloaca"の名を廃棄名とすることを裁定委員会に提訴し,承認された,しかし,この時点ではまだ"Aerobacter"は生きており,それ以後もKlebsiellaとの問に混乱があったことは周知のとおりである.いまや,Aerobacterも廃棄名となり,またCloacaもまた廃棄名で,Enterobacterは何ら混乱のない合法的な属名である.
EnterobacterはHorrnaecheとEdwards(1960)により,Aerobacter cloacaeあるいはCloaca cloacaeとして知られてきた菌に対して提案された属名である.Bejjerinck(1900)が提案したAerobacterが多くの混乱と誤解を招いたことは既述のとおりで,HormaecheとEdwardsも,運動性のAerobacterをEnterobacterに変えることによって,この混乱が除かれると考えたのである.Cloacaもまた同意語であるが,その代表菌のCloaca cloacaeは種の形容詞と属の名称が同一であり,このような命名は命名規約25条に違反するため,彼らは"Cloaca"の名を廃棄名とすることを裁定委員会に提訴し,承認された,しかし,この時点ではまだ"Aerobacter"は生きており,それ以後もKlebsiellaとの問に混乱があったことは周知のとおりである.いまや,Aerobacterも廃棄名となり,またCloacaもまた廃棄名で,Enterobacterは何ら混乱のない合法的な属名である.
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