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文献詳細

雑誌文献

臨床検査20巻13号

1976年12月発行

文献概要

研究

Mycoplasma pneumoniae感染症の診断における間接的赤血球凝集反応の検討

著者: 升田隆雄1 森正樹2 五十川豊治3 三原和栄3 安藤百利子3

所属機関: 1国立名古屋病院内科 2国立名古屋病院小児科 3国立名古屋病院臨床検査科

ページ範囲:P.1514 - P.1516

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緒言
 M.Pneumoniae感染症の血清学的診断には何を用いるべきであろうか.現在までに,①補体結合反応,(CF),②間接的赤血球凝集反応(IHA),③増殖抑制反応として発酵抑制反応(FI)あるいはテトラゾリウム還元抑制反応(TRI),④間接螢光抗体法(IMF),など多くの方法が用いられている.しかし筆者らの経験では,最も感度が高いとされているIMFも感染鶏胎肺の凍結切片を作る繁雑さがあり,また最も特異性が高いとされているFIも結果を得るのに数日を要し,しかも再現性にやや問題があるようである.したがって日常検査の段階で行うには,鋭敏度特異性のみならず簡便性も重要な条件として望まれる.
 IHAについてはTaylor-Robinsonら1)により,鋭敏度が高く早期診断に有用なことが報告されている.また本邦では既に新津ら2)の報告があるが,感作血球の作製・保存の問題から応用が一般化されるには至らなかった.今回国産2社(富土臓器株式会社(F),日本凍結乾燥研究所)の凍結乾燥血球が開発されたのを機会に,M.pneumoniae感染症におけるIHAの診断的意義について検討を行った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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