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文献詳細

雑誌文献

臨床検査20巻13号

1976年12月発行

文献概要

特別寄稿

ボツリヌス菌の検出法

著者: 伊藤武1 坂井千三2

所属機関: 1東京都立衛生研究所細菌第一研究科食中毒 2東京都立衛生研究所細菌第一研究科

ページ範囲:P.1531 - P.1534

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 我が国で発生したボツリヌス中毒は現在までに72事例,患者数397名,そのうち99名が死亡している.これらの大部分は北海道や東北地方で,魚を原料にした"いずし"を原因食品とするE型菌によるものである.ところが1976年8月12日,東京都内の一家庭で突発的にA型菌による中毒が発生した(4名中2名発症,そのうち1名死亡).本事例の原因食品は不明であるが,患者2名の血液よりボツリヌス菌A型毒素,および患者ふん便から本邦で初めてA型菌が検出された.今回の事例経験を参考にしてボツリヌス菌の検査法の概要を紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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