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文献詳細

雑誌文献

臨床検査20巻6号

1976年06月発行

文献概要

総説

寄生蠕虫症の血清診断

著者: 辻守康12

所属機関: 1広島大・寄生虫学 2虎の門病院

ページ範囲:P.603 - P.607

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 近年の医学領域における免疫学的研究の著しい進歩に伴い,寄生虫学領域においてもこれら免疫血清学的手法が検討され,既に多くの寄生虫感染症の補助的診断法として試みられ,実用化されている.人体寄生虫症の確定診断は,虫体あるいは虫卵の証明という形態学的証明にあることはいうまでもないが,最近我が国でもしばしばみられるアニサキス症やイヌ・ネコ回虫症のごとき異所寄生例の場合とか,感染虫体数の少ない場合には血清診断が決め手となることが少なくない.そこで今回はこれら寄生虫症における血清診断の幾つかについて述べるとともに,その問題点,留意すべき事柄などについてもふれてみたいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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