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文献詳細

雑誌文献

臨床検査20巻7号

1976年07月発行

文献概要

カラーグラフ

癌細胞における性染色質の態度—カラーグラフ参照

著者: 大橋浩文12 高橋正宜34

所属機関: 1中央鉄道病院産婦人科 2順天堂大臨床病理 3中央鉄道病院中検 4杏林大病院病理部

ページ範囲:P.736 - P.737

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はじめに
 性染色質(sex chromatin)は,1949年Barr & Ber-tramが,雌猫の神経細胞に発見したのに始まり,1955年Moore & Barrが,sex決定にbuccal smeartechniqueを用い,性染色質はセックスクロマチンテストとして,核の性決定に重要な役割を演ずるようになった.
 性染色質は,女性の間期体細胞において遺伝的に不活性化したX染色体の一つが凝縮して認められるものと考えられる.すなわち正常女性(XX)では,1個であるが,性染色体異常において,時に2個(XXX),あるいは3個(XXXX)出現することもある.大きさは0.7×1.2μm程度の,平凸形(一面凸で一面平ら)で核膜の内側に密接し,塩基性色素で明瞭に染め出され,Feulgen反応陽性で,主としてDNAよりでぎている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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