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文献概要
異常値・異常反応の出た時・45
心電図STの変化
著者: 石見善一12
所属機関: 1石見循環器クリニック 2虎の門病院
ページ範囲:P.919 - P.923
文献購入ページに移動 心電図のST・T変化が心疾患に多いことが初めて気付かれてからまだ50年前後にすぎないが,現在ではそれらが日常の循環器疾患診療に極めて重大な意味をもつものであることは改めて申すまでもない.
ST変化はT変化とともに心電図異常中最も頻度が高く,予後的意味も大きく,しかも他の検査法では分かりにくいなどのために重要視される所見ではあるが,その意味づけには慎重を要する場合も少なくなく,ST・T変化を安易に冠動脈硬化症に結びつけることは厳重に戒めなければならない.その意味では心筋障害の表現として半ば常識化しているST異常の意味を再検討することは決して無意味ではない.
ST変化はT変化とともに心電図異常中最も頻度が高く,予後的意味も大きく,しかも他の検査法では分かりにくいなどのために重要視される所見ではあるが,その意味づけには慎重を要する場合も少なくなく,ST・T変化を安易に冠動脈硬化症に結びつけることは厳重に戒めなければならない.その意味では心筋障害の表現として半ば常識化しているST異常の意味を再検討することは決して無意味ではない.
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