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Senior Course 生化学
—臨床化学検査における酵素化学—酵素による定性・定量分析 Ⅸ
著者: 山下辰久1
所属機関: 1順大・生理化学
ページ範囲:P.972 - P.973
文献購入ページに移動共役反応を用いる定量法・1
これまで3回にわたって(本誌,20(6)〜(8)参照)酵素分析のデザインを組む場合に考慮しなければならない問題点のいくつかについて述べてきたが,ここで酵素分析を行う場合しばしば遭遇する共役反応を用いる測定法について考えてみよう.
既に本誌(20(5),556,1976)で述べたように,ある物質(S)が酵素反応S+S'→P+P'に関与しており,かつ反応物質の生成物質への転換が完全で,しかも反応物質(S)と生成物(P)との性質が化学的にも物理的にも違っている場合には,容易にその物質(S)の濃度を測定することができるが,反応物質あるいは生成物質のどちらも物理的または化学的方法で測定できない場合に遭遇することがしばしばある.このような場合には,これら成分のどれか一つを更にもう一つの酵素反応と共役させることにより測定しなければならない.このように共役反応を導入することにより,酵素的に測定されうる物質の数を増加させることができる.
これまで3回にわたって(本誌,20(6)〜(8)参照)酵素分析のデザインを組む場合に考慮しなければならない問題点のいくつかについて述べてきたが,ここで酵素分析を行う場合しばしば遭遇する共役反応を用いる測定法について考えてみよう.
既に本誌(20(5),556,1976)で述べたように,ある物質(S)が酵素反応S+S'→P+P'に関与しており,かつ反応物質の生成物質への転換が完全で,しかも反応物質(S)と生成物(P)との性質が化学的にも物理的にも違っている場合には,容易にその物質(S)の濃度を測定することができるが,反応物質あるいは生成物質のどちらも物理的または化学的方法で測定できない場合に遭遇することがしばしばある.このような場合には,これら成分のどれか一つを更にもう一つの酵素反応と共役させることにより測定しなければならない.このように共役反応を導入することにより,酵素的に測定されうる物質の数を増加させることができる.
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