文献詳細
カラーグラフ 皮膚の真菌症・Ⅴ
文献概要
カンジダ症が戦後大きく問題となったのは昭和26〜27年ごろからである.そのころすばらしい威力を発揮していた抗生物質に抵抗する恐るべき内臓感染症として,本症が改めて認識されるようになった.当時はモニリア症と呼ばれていたが,菌名がMoniliaからCandidaに改められたために,今日のようにカンジダ症と言われるようになった.Candidaのsystemic infectionは恐ろしい.しかしCandidaそのものは人体の常在菌であり,この菌による一過性の表在性感染はかなり頻繁に起こっている.
掲載誌情報