icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査21巻11号

1977年11月発行

文献概要

特集 小児の臨床検査

著者: 西村昻三

所属機関:

ページ範囲:P.1159 - P.1159

文献購入ページに移動
 今日の臨床医学に各種臨床検査を欠かせないことは周知の事実であるが,小児の検査となると,つい,二の足を踏みがちになるようである.一体,小児の検査の特殊性とは何であろうか? 換言すると,成人を対象とする臨床検査と異なる点は何であろうかということになる.
 よく,小児は成人のサイズを小さくしただけの存在ではないと言われる.出生時,体重約3,000g,身長約50cmであった新生児が,最初の1年間で体重は3倍以上に,身長は1.5倍になり,その後も発育し続けるのである.このようなサイズの増大のみでなく,生まれたころは,飲んだり,泣いたりする以外は一日の大半をうとうとと眠ってばかりいたものが,やがて目が見え,笑うようになり,首がすわり,お座りや,寝返りができるようになり,独りで立ち,歩けるようになっていく.すなわち,このように機能的にも分化発達をしていくが,これはサイズの発育といつも並行して進んでいくものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?