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文献詳細

雑誌文献

臨床検査21巻11号

1977年11月発行

文献概要

特集 小児の臨床検査 Ⅰ.サンプリングの技術

D.便

著者: 中嶋清隆1

所属機関: 1聖路加国際病院小児科

ページ範囲:P.1174 - P.1175

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 糞便検査の目的により採便の時期,方法も異なるが,小児の糞便検査に伴う障害は,一つには小児(特に乳児)の便の回数が多く性状も食事内容により短い時間に変化を受けすやいことにあり,また一つには必要時に適切な材料を得難いことにある.実際,1歳未満の乳児では消化管通過時間は,平均9時間から20時間とされ,成人の半分にも満たない.また,新生児の胎便から,離乳食完成の1歳ごろの便を見ても,母乳,人工乳,離乳食と食事内容,消化吸収能の発達に伴い誠に様々な変化がみられる.臨床検査のうえでは,糞便検査は尿検査に比べその目的と利用は限られるが,腸重積,先天性胆道閉鎖症のように便が診断の決め手となる小児期特有の疾患もある.ここでは,成人の糞便検査と一致する点は割愛して,小児に必要な採便の技術を目的別に述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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