文献詳細
文献概要
特集 小児の臨床検査 Ⅲ.検体検査
O.末梢血液検査
著者: 赤塚順一1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学・小児科
ページ範囲:P.1236 - P.1238
文献購入ページに移動小児の血液検査施行上の注意
小児は年齢により採血に制約があるので,年齢に応じた適切なサンプリングがなされねばならない.通常血球計算には肘静脈から採血された約2.0mlを検体として,コールターカウンターモデルSで自動的に計測する.ただ新生児や幼若乳児のように採血が困難なときには,踵や拇趾を穿刺して得た血液について従来の用手法で検査する.出血傾向が疑われる患児からの採血は特に注意が必要で,この場合耳朶からの採血は,その後の止血困難の危険性から考えて禁忌である.また止血障害の確定診断のため多量の血液を必要とする場合があるが,股静脈からの採血や肘静脈採血後の前腕の屈曲による圧迫止血などは,後になって腹腔内出血によるショックや,広範な上肢の出血を来すことがあるので行ってはいけない.
小児は年齢により採血に制約があるので,年齢に応じた適切なサンプリングがなされねばならない.通常血球計算には肘静脈から採血された約2.0mlを検体として,コールターカウンターモデルSで自動的に計測する.ただ新生児や幼若乳児のように採血が困難なときには,踵や拇趾を穿刺して得た血液について従来の用手法で検査する.出血傾向が疑われる患児からの採血は特に注意が必要で,この場合耳朶からの採血は,その後の止血困難の危険性から考えて禁忌である.また止血障害の確定診断のため多量の血液を必要とする場合があるが,股静脈からの採血や肘静脈採血後の前腕の屈曲による圧迫止血などは,後になって腹腔内出血によるショックや,広範な上肢の出血を来すことがあるので行ってはいけない.
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