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ENGの原理とその臨床的意義
著者: 小松崎篤1
所属機関: 1東京大学・耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.1415 - P.1423
文献購入ページに移動 めまいや平衡障害の原因は内耳,前庭神経,小脳,脳幹を中心に広く中枢神経系の病変でみられることはよく知られている.しかし,めまいは頭痛などと同様に自覚的な訴えであるため,我々は,めまいに伴う他覚的な所見の有無,内容などに常に注意を払わなければならない.
一般に,めまいに伴う他覚的な所見としては冷汗,顔面蒼白,嘔吐などの自律神経症状,四肢,体幹にみられる運動失調,更に眼球運動系の失調としての眼振や異常眼球運動があげられる.このなかでも,眼振を含む眼球運動系の変化は眼振計(Electro-nystagmography;ENG.Electro-oculogr-aphy;EOGと呼ばれることもある)によって記録することができる.このことは,眼振や異常眼球運動が,単に肉眼で観察されるだけではなく,閉眼や暗所開眼時における眼球運動が記録され,更に眼振の持つ幾つかの因子である,振幅,頻度,緩徐相速度,単位時間内での総振幅値の測定など定量的に分析することが可能となり,この方面の研究に飛躍的な進歩をもたらした.以下ENGの臨床的応用を中心に,その現状を述べてみたい.
一般に,めまいに伴う他覚的な所見としては冷汗,顔面蒼白,嘔吐などの自律神経症状,四肢,体幹にみられる運動失調,更に眼球運動系の失調としての眼振や異常眼球運動があげられる.このなかでも,眼振を含む眼球運動系の変化は眼振計(Electro-nystagmography;ENG.Electro-oculogr-aphy;EOGと呼ばれることもある)によって記録することができる.このことは,眼振や異常眼球運動が,単に肉眼で観察されるだけではなく,閉眼や暗所開眼時における眼球運動が記録され,更に眼振の持つ幾つかの因子である,振幅,頻度,緩徐相速度,単位時間内での総振幅値の測定など定量的に分析することが可能となり,この方面の研究に飛躍的な進歩をもたらした.以下ENGの臨床的応用を中心に,その現状を述べてみたい.
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