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文献詳細

雑誌文献

臨床検査21巻12号

1977年11月発行

文献概要

新しいキットの紹介

酵素を試薬として使用する血漿LCAT活性定量法

著者: 山本晋一郎1 大橋勝彦1 平野寛1 柴田進1

所属機関: 1川崎医科大学内科

ページ範囲:P.1492 - P.1495

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 LCAT(lecithin-cholesterol acyltransferase)はコレステロール定量の標準法を考案したSperry1)(1935)が血清を放置しているうちに遊離コレステロールが減り,エステルコレステロールが増加することに気づいたときに発見された酵素である.次いでGlomset2)がこの酵素により血漿lecithinのC2位の不飽和脂肪酸が転位して血漿cholesterolのC3位のOHに結合し,これをエステル化することを明らかにし,またこの酵素がSH基を失活さすp-hydroxymercurbenzoateにより抑制されるところのSH-enzymeであることを指摘した.しかし当初はその生理的意義が明確に把握されなかったが,後に,肝胆道疾患にみられるコレステロール・エステル比減少が実はこの酵素活性低下の結果であることが分かり,注目を浴びるようになった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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