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文献詳細

雑誌文献

臨床検査21巻12号

1977年11月発行

文献概要

Laboratory Instrumentation

アミノ酸自動分析装置

著者: 千田正昭1

所属機関: 1日本電子㈱医用器プロジェクトチーム応用研究室

ページ範囲:P.1504 - P.1507

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 アミノ酸分析の臨床医学,臨床化学への応用は装置の自動化及び分析手法の改良によって急速に発展した.特にアミノ酸代謝異常症,アミノ酸尿症の近年における発見数の増大はアミノ酸分析法の進歩を証拠づけるものである.1951年,Moore & Stein1)によって初めてイオン交換樹脂によるタンパク質構成アミノ酸の分析方法の基礎が確立された.彼らはこのとき5日間の日数を費やし血清,尿の分析を行った.臨床分野への応用という観点に立てば程遠いものであった.1958年,Spackman,Moore & Stein2)らによってアミノ酸自動分析機が開発されるや,分析時間の短縮と応用データの蓄積は進展の速度を速めることとなった.1960〜63年,Hamilton,Piezは3,4)Na Citrate法により生体アミノ酸分析を25時間で行った.このときNa Citrate法では,アスパラギン酸,アスパラギンなどを分離するのは困難であることが明らかになった.1967年,Benson5)らはNa Cit-rate法により,アミノ酸に対するSelectivityの高い,Li Citrateを用いて分離能を向上させた.これにより今日の生体アミノ酸分析の基礎が確立した.その後,1970年,C.P.Kedenberg6)らによって分析時間の短縮化が行われ,今日に至っている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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