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セロディアHBs法によるHBs抗原の検出率について
著者: 小松文夫1 吉川昭美1 矢野節子1 佐藤ヒロミ1 須田真美子1 松田美枝子2 武内重五郎2
所属機関: 1東京医科歯科大学・輸血部 2東京医科歯科大学第2内科
ページ範囲:P.1613 - P.1615
文献購入ページに移動Hepatitis-Bs抗原(HBs抗原)の検出法に関しては,これまでに種々の方法が開発されてきたが,検査の感度,手技の簡便さ,判定に要する時間,あるいは試薬そつ他の費用などの点で必ずしも一方法のみに依存することは難しい.感度の面に限ればラジオインムノアッセイ(RIA)法は現在最も高い感度を示すと言えよう1).しかしRIA法は手技が繁雑で判定に長時間を要し,更に最近ではラジオアイソトープの取り扱いに厳しい規制がからみ,ルーチン検査法としては不便な点が多い.かかる問題を考慮した方法として,近年,逆受身凝集反応(Reversed Passive Hemagglutination assay;R-P-HA)が開発され2),既にAbbott社からはAuscell法キットが発売され,一般の検査室で使用されつつある3).本邦では最近,国産としては初のR-PHA法であるニワトリ赤血球を用いたセロディアHBs法が開発された.今回我々はセロディアHBs法についてその感度を検討する機会を得たので,Auscell法及びRIA法と比較しながらセロディアHBsの有用性について報告したい.
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