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SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動法
著者: 佐野紀代子1
所属機関: 1東京医科歯科大学,検査部
ページ範囲:P.125 - P.135
文献購入ページに移動 SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(以下SDS-PAGEと略す)の特徴は,相対移動度からタンパクの分子量を決定できることである.1967年Shapiroら1)により初めて報告されたこの泳動法は,WeberとOsborn2)により分子量既知の40種類のタンパクに適用され,妥当な値が得られることが示された.それ以来,生化学の各領域で盛んに用いられ,その普及ぶりはまことに急速であり,タンパクの分子量を決定する手段として,従来の分析用超遠心機を用いての沈降平衡あるいは沈降速度法に完全に取って代わった観がある.またSDSが不溶性タンパクに対する優れた可溶化作用を有することも特徴の一つで,このため膜構造の研究に不可欠な方法となった.これらの特徴を持つSDS-PAGEは,そのうえ試料が少なくてすみ,かつ手法が簡便,試薬が安価であり,そして分析能力が高いことも大きな魅力となっている.
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