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文献詳細

雑誌文献

臨床検査21巻4号

1977年04月発行

文献概要

研究

脳室上衣腫の髄液細胞診

著者: 安松弘光1 大場康寛1 八木尚子1 大田憲章1 浜脇純一2 海佐裕幸3

所属機関: 1東洋工業付属病院臨床病理 2東洋工業付属病院整形外科 3広島大学第2病理

ページ範囲:P.429 - P.433

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はじめに
 細胞診において,脳脊髄液中に腫瘍細胞が発見される機会は,脳脊髄腫瘍が比較的まれな腫瘍であるため極めて少ない.諸家の報告1〜5)によれば,この腫瘍に対する髄液細胞診の陽性率は低く,特に神経膠腫の亜型,すなわち髄芽細胞腫・脳室上衣腫・乏枝神経膠腫・星状膠細胞腫などについての症例は極めて少ないので,細胞診によりその組織型を推定することは困難である.
 最近,我々は髄内に発生した脳室上衣腫の細胞を髄液細胞診によって診断し得た1症例を経験したので,摘出された腫瘍のインプリントスミア及び髄液中の腫瘍細胞の細胞形態学的所見について記載し,併せて若干の文献的考察を加えたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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