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文献詳細

雑誌文献

臨床検査21巻4号

1977年04月発行

文献概要

新しいキットの紹介

比濁法によるβリポタンパク測定用キットの検討

著者: 津野麻美子1 入江章子1 舟木正明1 阪東慶一1

所属機関: 1国立大阪病院臨床検査部

ページ範囲:P.436 - P.439

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はじめに
 ヒトの血清中には,コレステロール,コレステロールエステル,トリグリセライド,リン脂質,遊離脂肪酸などの各脂質がタンパクと結合した状態で存在する.これら脂質とタンパクの結合物,すなわちリポタンパクは水に可溶性であり,しかも脂質代謝においては,非常に重要な役割を果たしている.なかでも血漿コレステロールや,トリグリセライドの主たる運搬体であるβリポタンパクが,今日成人病中,最も問題になっている動脈硬化症を促進する因子であることが広く知られている.
 βリポタンパク測定法としては,従来Immnocrit法や比色法が広く用いられているが,今回,比濁法を用いた栄研化学㈱のβリポタンパク測定用キットについて種々検討した.本キットの最大特色は日常検査において,多数の検体を測定する場合,Immunocrit法や比色法に比較して,操作がすこぶる簡単であることであるが,精度においても優れた点が見出された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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