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文献詳細

雑誌文献

臨床検査21巻4号

1977年04月発行

文献概要

Laboratory Instrumentation

超遠心機

著者: 菅野浩1

所属機関: 1新潟大学理学部・生体物理化学

ページ範囲:P.446 - P.449

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 超遠心機は強力な遠心力を発生させて,重力の場では沈殿しないような細胞内顆粒体やウイルス,その他生体高分子物質を沈殿させる装置である.混合物の組成の分析,純度の検定,分子量測定などを行うための分析用超遠心機と,分離精製を主な目的とし,ある程度の分析も可能な分離用超遠心機とがある.分離用として最高2万rpm (毎分の回転数)程度までの回転が可能な遠心機があるが,これは高速冷却遠心機と言われる.超遠心機は普通4万rpm程度以上の回転が可能なものを指し,現在では最高回転数8万rpm,最大遠心力50万×G(重力の50万倍)程度まで出せるものが市販されている.我が国で普及しているのは日立とBeckman-Spinco(米国)の製品であるが,このほかにInternational(米国),MSE (英国)などの製品もある.本欄では臨床検査室の現況を考えて,分離用超遠心機を主な対象として解説し,分析用超遠心機については原理を説明するにとどめる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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