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文献詳細

雑誌文献

臨床検査21巻5号

1977年05月発行

文献概要

総説

β2マイクログロブリン

著者: 金衡仁1 河合忠1

所属機関: 1自治医科大学臨床病理

ページ範囲:P.499 - P.504

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β2マイクログロブリンとは
 β2マイクログロブリン(β2-microglobulin,以下β2-mと略す)は1968年に初めてBerggårdとBearnによりWilson病及び慢性カドミウム中毒患者の尿から分離精製された,分子量11,800の低分子タンパクで,100個のアミノ酸残基を持つ一本のポリペプチド鎖から成り,正常人の血液,尿,髄液などの体液中に微量含まれている1).1972年にPetersonらによりβ2-mのアミノ酸配列が決定され,その構造が免疫グロブリン(IgG1)の不変部(特にCH3)のそれと類似性が強いことが指摘された2)
 β2-mはリンパ球をはじめとする種々の有核細胞によって産生され3〜5),細胞の活動性が盛んなほどその産生は亢進する.またβ2-mはHLAのサブユニットであることが判明し6,7),生体の免疫機構に関与するタンパクとして注目されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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