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コリンエステラーゼ活性の酵素的測定法
著者: 提坂和代1 岡部紘明1 野間昭夫1
所属機関: 1東京都養育院付属病院研究検査部生化学
ページ範囲:P.1006 - P.1008
文献購入ページに移動コリンエステラーゼ(ChE)はコリンのエステル化合物を有機酸とコリンに加水分解する酵素で,エゼリンの存在下ではその作用を失う.ヒト血液中のChEは赤血球,神経組織中などに存在する真性ChEと血清,肝,膵臓に存在する偽性ChEに分けられている.これらは基質特異性を示し,真性ChEはアセチル—β—メチルコリンに対して大きな特異性を示し,偽性ChEはアセチル—β—メチルコリン以外のコリンエステルに対して特異的に作用する.
一般に血清ChE活性は血清アルブミン濃度に比例し,肝硬変,悪性腫瘍,有機リン酸中毒で低下し,麻酔時にはある種の麻酔剤は,遺伝的体質によりショック状態となることがあるので,ChEの測定が必要とされている.
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