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文献詳細

雑誌文献

臨床検査22巻2号

1978年02月発行

文献概要

技術解説

エリスロポエチンの測定

著者: 千葉省三1

所属機関: 1東京大学第3内科

ページ範囲:P.134 - P.140

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エリスロポエチンと赤血球の生成
 血液細胞はその回転が早く,絶えず破壊と新生を繰り返しながら,しかも個体においてその数は一定に保たれ,特に赤血球は最もコンスタントな値を示すものとして知られている.正常人の赤血球寿命は平均120日と推定されているので,現在流血中にある赤血球の1/120が日々寿命を全うすると計算されるが,仮に正常人について,赤血球数500×104/mm3,血液量65ml/kg (正常値65.7±1.6ml/kg),体重50kg,を仮定すると,
 500×104×103×65×50/120÷1.35×1011となり,実に1日1千億個以上の赤血球が寿命を全うし,脾臓などで破壊,消滅されると計算されるが,それに相当する赤血球量が新しく造血組織で生成されることによって,末梢赤血球数の恒常性が維持されるわけである.更に,急性失血や溶血発作など赤血球に対する需要が急激に増大した場合には,骨髄の生成機能は正常の6〜8倍にも達することから,赤血球の恒常性を維持する生体のHomeostasis機構が,間断なくしかも迅速に作動していることが伺われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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