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総説
合成基質と凝固線溶検査
著者: 土方明子1 岡本彰祐1
所属機関: 1神戸大学第1生理
ページ範囲:P.495 - P.499
文献購入ページに移動 血液凝固線溶系諸因子の活性の測定には,従来,凝固系あるいは線溶系の最終過程であるフィブリン塊の生成あるいは溶解を示標とする間接的測定法が広く用いられてきた.すなわち,種々の凝固時間測定法及びフィブリン溶解時間ないしフィブリン平板溶解面積測定法である.
これらの方法は簡便であり,かつ自然基質を用いるため,生体内での活性を忠実に反映すると考えられる.しかし,フィブリン塊の生成や溶解の判定がややもすると主観的になりやすいこと,あくまで間接的な測定法であるため,反応の速度論的な解析には利用し難いこと,かつ中間で活性化された因子の活性を把握することが難しいこと,などの難点がある.
これらの方法は簡便であり,かつ自然基質を用いるため,生体内での活性を忠実に反映すると考えられる.しかし,フィブリン塊の生成や溶解の判定がややもすると主観的になりやすいこと,あくまで間接的な測定法であるため,反応の速度論的な解析には利用し難いこと,かつ中間で活性化された因子の活性を把握することが難しいこと,などの難点がある.
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