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文献詳細

雑誌文献

臨床検査23巻1号

1979年01月発行

文献概要

今月の主題 免疫複合体 技術解説

Solid phase conglutinin binding testによる血中溶性免疫複合体の測定

著者: 吉田治義1 高橋勲1 中井庸二1 井上勝美1 濱島義博1

所属機関: 1京都大学第2病理

ページ範囲:P.19 - P.26

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 血中に免疫複合体が形成されると補体系の活性化が引き起こされる.その反応経路は免疫複合体を構成する免疫グロブリンのクラスの違いにより異なっており,IgGやIgM抗体から成る免疫複合体は主としてclassical pathwayを,IgA抗体から成るものはalternative pathwayを活性化する.しかしいずれのpathwayも引き続いて補体成分C3の活性化を来す(図1).免疫複合体がC3と反応すると,その分解産物であるC3bが免疫複合体の抗体側に結合するが,C3bはその後C3b inactivatorの作用を受けて分解しC3biの形となり,更にC3cとC3dとに分解される.
 我々の行ったsolid phase conglutinin bindingtest (以下KgBT)は,conglutinin (以下Kg)が免疫複合体に結合したC3biとCa2+の存在下で特異的に結合するという性質を利用した,血中溶性免疫複合体の検出法である.Kg自体は,ウシ血清が抗体及び補体と反応した赤血球(EAC)を強く凝集させることから研究が進み,現在までに表1に示すような性質が明らかにされている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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