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文献詳細

雑誌文献

臨床検査23巻1号

1979年01月発行

文献概要

研究

レーザーネフェロメーターによる血漿蛋白の定量—特にポリエチレングリコールの効果

著者: 山岸安子1 河合忠1

所属機関: 1自治医科大学病院臨床病理部

ページ範囲:P.79 - P.83

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はじめに
 近年,血漿蛋白成分の定量は,生体内の蛋白異常を知る目的で日常検査に欠かすことのできない方法となってきた.その方法には,従来から広く用いられてきたゲル内拡散法である一元放射状免疫拡散法(single radial immunodiffusion法,以下SRID法)や溶液内沈降反応によるネフェロメーター法がある.ネフェロメーター法には自動免疫沈降反応(automated immunoprecipitin reaction,以下AIP法1)),最近注目されているレーザーネフェロメーター法がある.レーザーネフェロメーター法2)は光源として直進性,集光性に優れたHe-Neレーザーを使用していることから,従来のSRID法やAIP法に比較してより高感度で測定濃度範囲も広く,日常検査法に有用であると報告されている.2〜6,19)
 測定方法は,被検試料と特異抗血清をそれぞれ最適の割合になるように希釈・混合し,生成される抗原抗体複合物に波長633nmのHe-Neレーザーを照射し,複合物によって散乱される散乱光シグナルを測定し,蛋白量に換算して求められる.その反応系に用いられる反応溶液は主として生食水またはリン酸緩衝食塩水(以下PBS)が用いられているが,AIP法などではポリエチレングリコール(以下PEG)を加えることにより,抗原抗体反応を促進させ感度が高まることが既に報告されている7〜10)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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