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特集 免疫学的検査の進歩 Ⅰ.免疫不全 免疫グロブリン
2.アロタイプ
著者: 松本秀雄1
所属機関: 1大阪医科大学・法医学
ページ範囲:P.1132 - P.1136
文献購入ページに移動 免疫システムは細菌,ウイルスその他の微生物の感染,あるいは有害細胞の発展の危険に対して,一定の動物種以上において進化した防御的な機構であり,免疫反応は"非自己"を認識し,これを排除することによって,自己の恒常性を保とうとする生物学的な働きであると言える.
この免疫反応の主役を担うものが抗体,すなわち免疫グロブリンである.免疫グロブリンは大きくは五つのクラスに分けられるが,そのクラスを問わず,免疫グロブリン分子は2種類のポリペプチド鎖,H鎖とL鎖によって構成される基本構造を持つ.それは更に一次構造に反映される特異性に基づいて,V部(可変部)とC部(定常部)に分けられる.V部はL鎖とH鎖のN末端110個のアミノ酸残基より成る部で,高い頻度でアミノ酸配列が変異し,このV部が免疫グロブリンの持つ多様な抗体特異性を左右する部である.
この免疫反応の主役を担うものが抗体,すなわち免疫グロブリンである.免疫グロブリンは大きくは五つのクラスに分けられるが,そのクラスを問わず,免疫グロブリン分子は2種類のポリペプチド鎖,H鎖とL鎖によって構成される基本構造を持つ.それは更に一次構造に反映される特異性に基づいて,V部(可変部)とC部(定常部)に分けられる.V部はL鎖とH鎖のN末端110個のアミノ酸残基より成る部で,高い頻度でアミノ酸配列が変異し,このV部が免疫グロブリンの持つ多様な抗体特異性を左右する部である.
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