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特集 免疫学的検査の進歩 Ⅱ.感染症
梅毒
著者: 水岡慶二1
所属機関: 1東京大学・中検
ページ範囲:P.1164 - P.1165
文献購入ページに移動かつてはカルジオライピン—レシチン抗原による反応(STS)だけを頼りに梅毒を診断し治療を行っていたわけであるが,TPHAテストやFTA-ABSテストが実用化されてからは,STSの生物学的偽陽性(BFP)反応が大きくクローズアップされ,梅毒を診断するにはSTSとトレポネーマ抗原の反応とが車の両輪のごとく並行して実施されなければ,正しい診断が行えないということが分かってきた.FTA-ABSが日本で実用化され,TPHAも相前後して日常検査に取り入れられてから既に10年以上の年月がたった.当初これらトレポネーマ抗原による反応の意義を理解する当たって多少の混乱がみられたが,現在ではその解釈もいきわたり大きな混乱はみられなくなったようである.
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