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文献詳細

雑誌文献

臨床検査23巻11号

1979年11月発行

文献概要

特集 免疫学的検査の進歩 Ⅳ.同種免疫

HLA検査

著者: 関口進1 高田肇2

所属機関: 1川崎市立井田病院臨床研究検査部 2慶応義塾大学病院中検臨床免疫特種検査室

ページ範囲:P.1242 - P.1247

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 HLA抗原はヒト有核細胞のほとんどに見られるが,血液細胞では白血球,血小板の膜表面に抗原決定基が確かめられ,一般にはリンパ球が抗原決定に用いられている.HLA抗原はヒト染色体第6番目染色体の短腕の一部に存在するMHC (major histocompatibility com-plex;主要組織適合性複合体)またはHLA領域にある遺伝子による産物(gene complex)である.すなわち遺伝子の座によって支配されて作られた膜上の抗原決定基がHLA抗原を意味し,HLA領域は遺伝子上の領域を意味するので,単にHLAといった場合には抗原そのものを意味するのか,遺伝子上の領域を意味するのかを明確にすべきである.
 上述のMHC領域は免疫応答の座と隣接して存在することがマウスのH2系(ヒトのHLA領域に相当)では証明されており,ヒトのHLA領域も同様な意味で種々の免疫反応を制御する座を含むか,ないしは非常に近接してその座が存在するであろうという仮定の下で,現在種々の検討がなされている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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