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文献詳細

雑誌文献

臨床検査23巻12号

1979年11月発行

文献概要

今月の主題 甲状腺 技術解説

TBG,PBI,BEIの測定法

著者: 屋形稔1 三国龍彦2

所属機関: 1新潟大学,中央検査部 2新潟鉄道病院内分泌内科

ページ範囲:P.1343 - P.1350

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 甲状腺から分泌された甲状腺ホルモン(T3,T4)は血液中で大部分が血清蛋白と結合して存在する.また甲状腺ホルモンは有機ヨード化合物であるから,血中ホルモン濃度は,このT4結合蛋白(thyro-xine binding protein;TBP)中のヨードを測定することによって間接的に知ることができる.これがPBI及びBEIで,優れた甲状腺機能検査法の一つとして古くから広く用いられてきたが,測定操作が複雑であること,厳重なヨード制限が必要なことなどから,T3,T4が直接RIAなどで測定しうる現在ではほとんど用いられなくなっている.
 一方,T4のTBPへの結合状態から血中T3濃度を相対的に測定するものとしてT3摂取率試験がある.in vitroで血清に加えた131Iあるいは125I-T3がTBPのT4不飽和部分とレジンなどの吸着物質とに競合的に結合することを利用したもので,現在多種類のキットが市販され,簡単に測定できるようになった.しかも甲状腺機能をよく反映しており,スクリーニングとして極めて有用な検査法である.PBIと異なりヨードに影響されないが,TBP特にTBGのT4結合能に影響される欠点がある.そのTBGも近年RIAによって測定が可能になっているので,それらについて解説したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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