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文献詳細

雑誌文献

臨床検査23巻12号

1979年11月発行

文献概要

今月の主題 甲状腺 技術解説

甲状腺シンチグラムの臨床的価値

著者: 伊藤國彦1

所属機関: 1伊藤病院

ページ範囲:P.1351 - P.1357

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 甲状腺シンチグラムは甲状腺疾患の臨床の中でも,特に甲状腺の腫瘍性疾患に対して価値がある.この検査法の診断の意義を正しく評価して,目的に応じて施行すべきである.とかく最近は諸種検査法の進歩によりあらゆる検査を網羅して診断を下すという傾向があるが,甲状腺疾患の中でも甲状腺シンチグラムは必要がない場合も少なくない.甲状腺腫瘍の診断のうえでも甲状腺シンチグラムは万能ではない.したがって,例えば妊娠の疑いのある患者に施行すべきではないし,また授乳中の患者に授乳を中止させてまで施行する必要はない.
 甲状腺シンチグラムは理学的診断あるいは諸種検査の系列の中にあって価値がある.したがって著者は,甲状腺疾患の診断の中でのシンチグラムの存在意義を中心に述べる.技術的な問題は著者らの任ではないので,専門書を参考にしていただきたい.初めに甲状腺疾患,特に腫瘍性疾患について解説することにした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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