文献詳細
研究
文献概要
はじめに
リポ蛋白X(以下LP-X)の血漿中への出現は胆汁うっ滞の指標として極めて有用であることが知られている1〜3).更に,LP-Xの定量的検討が肝内胆汁うっ滞と肝外胆道閉塞の鑑別診断や,胆汁うっ滞症の経過観察の一助になることも報告され4〜6),LP-Xの臨床的意義が注目されてきている.従来,我々は〔3H〕-コレステロールを用いるRitland法によりLP-Xの定量を行ってきたが,操作が煩雑であり臨床応用上の問題点となっていた.そこで著者らは,寒天電気泳動によりLP-Xを分離後そのコレステロール量を酵素法により測定し,LP-Xの定量的測定を試みた.本法では特殊な機器を必要とせず1日の実験作業時間内にLP-X定量を完了させることができ,臨床応用上においても有用な方法と思われたので,ここに報告する.
リポ蛋白X(以下LP-X)の血漿中への出現は胆汁うっ滞の指標として極めて有用であることが知られている1〜3).更に,LP-Xの定量的検討が肝内胆汁うっ滞と肝外胆道閉塞の鑑別診断や,胆汁うっ滞症の経過観察の一助になることも報告され4〜6),LP-Xの臨床的意義が注目されてきている.従来,我々は〔3H〕-コレステロールを用いるRitland法によりLP-Xの定量を行ってきたが,操作が煩雑であり臨床応用上の問題点となっていた.そこで著者らは,寒天電気泳動によりLP-Xを分離後そのコレステロール量を酵素法により測定し,LP-Xの定量的測定を試みた.本法では特殊な機器を必要とせず1日の実験作業時間内にLP-X定量を完了させることができ,臨床応用上においても有用な方法と思われたので,ここに報告する.
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