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研究
CLOTEK使用によるヘパプラスチンテスト自動化の試み
著者: 藤井正博1 安永幸二郎2
所属機関: 1京都大学病院同位元素診療部 2滋賀医科大学中央検査部
ページ範囲:P.269 - P.272
文献購入ページに移動 ヘパプラスチンテストによる凝固第Ⅱ,Ⅶ,Ⅹ因子の測定は肝疾患の重症度や予後の判定に役立ち,GOT,GPTとは異なった性質の有用な肝機能検査である.ところが現在,その凝固反応時間の測定は用手法によって"目で見て"判定するのが普通であり,判定のバラツキや個人差を生ずることが避け難い.そこで著者らはヘパプラスチンテストの自動化の試みとして,CLOTEK(Hyland)の利用を提唱した.
CLOTEKはプロトロンビン時間や部分トロンボプラスチンなどの測定に利用されている凝固時間測定器で,小試験管内の試料中を鉄球が移動している状態に,タイマーに接続されたマイクロピペットから試薬が駆出された時点と,凝固反応の進行により鉄球の移動が不能になった時点との間を反応時間として,自動的に記録するように考案された装置である.本測定器に装着されているピペットは100μl用であり,試料10μlを使用するヘパプラスチンテストには用いられない.しかし試料添加に別の10μl用マイクロピペットを用い,空いたほうの手で装着のピペットを通じてタイマーを作動させるならば,凝固反応時間の自動測定が可能である.この方法によって検討した結果,測定者間の相違は0とみなしてよく,同一検体反復間の変動係数は6.4%以下で,To-nksに従って計算したヘパプラスチンテストの最大許容誤差±15.0%に比して低い値が得られた.
CLOTEKはプロトロンビン時間や部分トロンボプラスチンなどの測定に利用されている凝固時間測定器で,小試験管内の試料中を鉄球が移動している状態に,タイマーに接続されたマイクロピペットから試薬が駆出された時点と,凝固反応の進行により鉄球の移動が不能になった時点との間を反応時間として,自動的に記録するように考案された装置である.本測定器に装着されているピペットは100μl用であり,試料10μlを使用するヘパプラスチンテストには用いられない.しかし試料添加に別の10μl用マイクロピペットを用い,空いたほうの手で装着のピペットを通じてタイマーを作動させるならば,凝固反応時間の自動測定が可能である.この方法によって検討した結果,測定者間の相違は0とみなしてよく,同一検体反復間の変動係数は6.4%以下で,To-nksに従って計算したヘパプラスチンテストの最大許容誤差±15.0%に比して低い値が得られた.
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