文献詳細
今月の主題 感染症
カラーグラフ
文献概要
腸内には多種多様の細菌がいわゆる腸内菌叢として常在している.その菌数は大腸では内容1g当たり2〜4×1011,菌種にして100種類にも及ぶ.約10年前,その培養法に著しい進歩がみられ,徒来培養できなかった多くの菌種の培養が可能となった.腸内菌のあるものは宿主の感染防御や栄養の面で有利に働く一方,あるものは病原性を持ち,日和見感染を起こしたり胃腸炎に関係する.更に最近,腸内菌が発癌,免疫,肝臓病,動脈硬化などにも関係していることを示唆するデータも得られるようになり,いろいろな条件における腸内菌叢と宿主の関係が重要視されている.
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