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文献詳細

雑誌文献

臨床検査23巻5号

1979年05月発行

文献概要

研究

血清GOT活性測定におけるピリドキサール誘導体の添加効果—主にその病態との関係について

著者: 山道宏1 北添直行1 檀芳之1 老田達雄1 大川二朗2 水田亘1

所属機関: 1神戸中央市民病院臨床病理科 2兵庫県立病院がんセンター検査部

ページ範囲:P.499 - P.503

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はじめに
 トランスアミナーゼの補酵素であるピリドキサールリン酸(以下PALP)を,トランスアミナーゼ活性測定時に添加すべきか否かについては活発に議論されている1〜3).我が国ではごく少数の施設を除いては日常検査でのPALP添加は行われていない.しかし1976年のIFCCの勧告4)以来,我が国でもPALP添加についてのコンセンサスの確立が望まれている.PALP添加の方法については,①PALPを血清に添加すべきか緩衝液,基質系に添加すべきか,②アポ酵素活性化に最適なPALP濃度及び緩衝液の種類,③PALP添加によってブランク系に起こる反応,などについて詳しく検討されている4〜12),また一方では,PALP添加はその臨床的有用性によって決定されなければならないという議論もある3)
 そこで.私たちは,血清GOTに対するPALP添加の至適条件を再検討し,各種ピリドキサール誘導体の活性化率,アポ酵素の飽和に至適なPALP濃度,飽和までの必要時間を求めた,次いでそこで得られた至適条件下で,正常人及び各種疾患時の血清について,ピリドキサール誘導体添加前後のGOT活性値から求めたアポ酵素濃度が,病態解析の指標になりうるか否かについて検討を加えた.更にPALPを添加した際のトランスアミナーゼの参照活性値として使用される可能性のある市販管理血清中のアポ酵素濃度も併せて測定した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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