文献詳細
文献概要
今月の主題 組織検査の進歩 技術解説
骨組織標本作製法—特に大割標本を中心に
著者: 宮下剛彦12 尾島昭次2 丸本雅夫3 古田伸行3 川村亮寿1
所属機関: 1岐阜県立下呂温泉病院臨床検査科 2岐阜大学・第2病理 3岐阜大学病院中央検査部病理
ページ範囲:P.562 - P.568
文献購入ページに移動しかし,骨組織は部位により質的,構造的に一様ではなく,かなり変化に富んだ組織であるので,骨病変の組織像は切り出された部位によって異なる場合が少なくない.骨肉腫を例にとるならば,1個の腫瘤は単一の腫瘍性病変だけでなく,反応性の類骨や骨の増生,壊死,出血などが加わり,複雑な像を呈する場合が多い.したがって小さい標本では病理組織診断に際し好ましくない結果を生ずる恐れがあり,手術材料においては大割標本作製が望ましい.
掲載誌情報