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文献詳細

雑誌文献

臨床検査23巻8号

1979年08月発行

文献概要

今月の主題 細菌性食中毒 技術解説

細菌性食中毒における細菌毒素検出法の実際

著者: 阪口玄二1 大石巌1

所属機関: 1大阪府立大学農学部

ページ範囲:P.772 - P.778

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 これまでに知られている食中毒に関与する主な細菌には,ブドウ球菌,サルモネラ,腸炎ビブリオ,病原性大腸菌,ボツリヌス菌,ウエルシュ菌,セレウス菌などがあるが,これらのうちで起因物質である毒素の本態が明らかにされているのは,ブドウ球菌,ボツリヌス菌,ウエルシュ菌,一部の病原性大腸菌などで,他の細菌性食中毒については,中毒を引き起こす物質の本態は不明な点が多い.それゆえ,細菌性食中毒の検査は原因細菌の検出・同定が主で,細菌毒素の検出は,毒素の本態が明らかにされ,しかも検出方法が確立されているごく一部のものにのみ限られる.しかしながら,日本で報告されている食中毒事例の20〜30%を占めているブドウ球菌食中毒や,致命率の非常に高いボツリヌス中毒(日本での致命率は約24%)などでは,毒素の検出・同定が,予防,治療及び原因解明に重要な方法となっている.ここでは,毒素によって起こることが明らかにされているブドウ球菌,ボツリヌス菌,ウエルシュ菌食中毒について,その検出方法の概略を述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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