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Ex Laboratorio Clinico・33
文献概要
潰瘍性大腸炎は我が国において近年増加の傾向がみられ,若年者に発病することが多く,長年の治療を必要とする難治性疾患の一つである.しかも本症の定義に"主として粘膜を犯し,しばしばびらんや潰瘍を形成する大腸の原因不明のびまん性非特異性炎症"と言われているごとく,その原因はまだ明らかでない.私どもはたまたま潰瘍性大腸炎症例の中には寄生蠕虫抗原との間に血清反応が陽性を呈する者があることに気付き,その後幾つかの検討を行って興味ある成績が得られているので,若干の考察を加えて記してみたい.
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