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文献概要
今月の主題 遺伝 総説
遺伝の仕組み—ヒトの蛋白の遺伝的変異を中心に
著者: 尾本恵市1
所属機関: 1東京大学理学部・人類学
ページ範囲:P.1621 - P.1628
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1.メンデルの功績
周知のように,遺伝の現象はメンデル(G.J.Mcndel,1822〜1884)のエンドウマメの交配実験により初めて実証的に研究され,今日の遺伝学の基礎となった.メンデルの論文は1866年に発表されていたが,学問的に認められたのは20世紀になってからである.メンデルの最大の功績は,当時まで一般に信じられていた遺伝の"融合説"を否定し,"粒子説"を打ち立てたことである.
1.メンデルの功績
周知のように,遺伝の現象はメンデル(G.J.Mcndel,1822〜1884)のエンドウマメの交配実験により初めて実証的に研究され,今日の遺伝学の基礎となった.メンデルの論文は1866年に発表されていたが,学問的に認められたのは20世紀になってからである.メンデルの最大の功績は,当時まで一般に信じられていた遺伝の"融合説"を否定し,"粒子説"を打ち立てたことである.
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