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文献詳細

雑誌文献

臨床検査24巻3号

1980年03月発行

今月の主題 肝疾患

技術解説

肝疾患と肝組織内金属の検査

著者: 恩村雄太1 平間元博1

所属機関: 1北海道大学・第2病理

ページ範囲:P.251 - P.258

文献概要

 生体に必須な金属も疾患時には大きな変動を来し,時にその疾患発症の主因あるいは誘因となることはよく知られている.一方,汚染金属例えば水銀,ウラニウム,タリウムなどは腎もしくは中枢神経系に,またカドミウム,ニッケルなどは肺組織にというように金属は比較的特定の臓器,組織に蓄積することが多い.
 代謝の中心臓器である肝では,諸金属の影響は当然否定できないが,そのほとんどが鉄及び銅の代謝障害によるもので,鉄に関しては鉄症(Siderosis),ヘモクロマトーシス(Hemochromatosis),銅に関してはWilson病が代表的疾患として挙げられている.なお近年,ウイルス性肝炎,原発性胆汁性肝硬変症をはじめいろいろな場合に鉄,銅またはその複合体の異常蓄積の起こることが注目されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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