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ラテックス凝集反応によるHBs抗原検出の基礎的検討
著者: 生田満1 三浦秀人1 宮沢光瑞1
所属機関: 1山形大学病院検査部
ページ範囲:P.719 - P.721
文献購入ページに移動HBs抗原は1965年,Blumberg1)らにより発見された.その後大河内2),Prince3)により,HBs抗原とB型肝炎との因果関係が血清学的方法で明らかにされるとともに,形態学的には球状粒子,管状粒子,Dane粒子の外被と共通抗原を有することが報告されてきた4).
一方,B型肝炎の臨床診断,経過判定,手術や緊急の輸血などに際して,HBs抗原の測定は極めて重要であり,検出方法としてmicro Ouchterlony法5),single radial immunodiffusion法(SRID法)6,7),immuno-electrosyneresis法(IEF法)8),reversed passive he-magglutination法(R-PHA法)9),radioimmunoassay法(RIA法)10)などが次々と開発されてきた.しかしこれらの測定法を簡便性,迅速性,正確性という観点からみるといずれも一長一短があり,緊急の検査法としては必ずしも適していないのが実情である.
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