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研究
免疫拡散板による血中炭酸脱水酵素Bの測定法
著者: 宮谷勝明12
所属機関: 1宇治黄檗病院臨床検査科 2北里大学衛生科学検査研究センター
ページ範囲:P.833 - P.835
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炭酸脱水酵素(以下CA) Bは甲状腺機能亢進症における血中CA-Bの低下,甲状腺機能低下症,真性多血症や一部の肺気腫における血中CA-Bの上昇など1)が報告され,注目されている.この酵素2)はCA-A,CA-B,CA-C,CA-D,CA-M,CA-Tなど約12種類から構成されていて,現在のところ免疫化学的にはCA-B,CA-Cの測定が可能とされている.従来の方法3)では臨床的にスルホンアミドやシステインなどのSH化合物4)が投与されている場合,活性は酵素量に比例して抑えられることが指摘されていた.
これらの影響をほとんど受けないとみられる免疫化学的測定法1,2)が開発されたが,抗ヒト特異血清,特に標準物質の純化が容易でなかったため,臨床検査領域においては一般的でなかった.
炭酸脱水酵素(以下CA) Bは甲状腺機能亢進症における血中CA-Bの低下,甲状腺機能低下症,真性多血症や一部の肺気腫における血中CA-Bの上昇など1)が報告され,注目されている.この酵素2)はCA-A,CA-B,CA-C,CA-D,CA-M,CA-Tなど約12種類から構成されていて,現在のところ免疫化学的にはCA-B,CA-Cの測定が可能とされている.従来の方法3)では臨床的にスルホンアミドやシステインなどのSH化合物4)が投与されている場合,活性は酵素量に比例して抑えられることが指摘されていた.
これらの影響をほとんど受けないとみられる免疫化学的測定法1,2)が開発されたが,抗ヒト特異血清,特に標準物質の純化が容易でなかったため,臨床検査領域においては一般的でなかった.
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