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私のくふう
薄層クロマトゲラフィーにおける正確なスポッティングの工夫
著者: 高橋豊三1 武山直子1
所属機関: 1横浜市立大細菌
ページ範囲:P.843 - P.844
文献購入ページに移動 薄層クロマトグラフィー(TLC)は,各種の物質を分離するのに有力な手段として広く用いられている.特に脂質研究の分野で,複合脂質や単純脂質の分離に優れた技術の一つとして使用されている.上述のようにTLCがしばしば使用される理由は,次のような多くの長所を有していることにある.すなわち操作の簡便さ,鋭敏な感度と高い分解能,広範囲の物質への適用性,加熱などによる有機化合物の検出,定性反応の容易さなどが挙げられる.
しかし実施するに当たって,初心者がまず困ることはプレートへの試料の滴下である,試料は1〜10μg/mlの濃度の溶液とし,毛細管を用いて通常,直径数mmの円形または3mm×1cmの棒状に滴下する.デンシトメトリーを行う場合にはできるだけ小さく,しかも一定の大きさ(約2mm)になるように注意して滴下しなければならない.ところがこのスポッティングが意外に難しい.最近は高性能薄層クロマトグラフィー(HPTLC)が開発されて,従来の20×20cmのプレートの代わりに,その1/4(10×10cm)の大きさのものを用いて短時間に,しかもより優れた分離能が得られるようになった.この場合もプレートが小さくなったことにより,より精密に小さなスポットとして試料を滴下することが要求される.
しかし実施するに当たって,初心者がまず困ることはプレートへの試料の滴下である,試料は1〜10μg/mlの濃度の溶液とし,毛細管を用いて通常,直径数mmの円形または3mm×1cmの棒状に滴下する.デンシトメトリーを行う場合にはできるだけ小さく,しかも一定の大きさ(約2mm)になるように注意して滴下しなければならない.ところがこのスポッティングが意外に難しい.最近は高性能薄層クロマトグラフィー(HPTLC)が開発されて,従来の20×20cmのプレートの代わりに,その1/4(10×10cm)の大きさのものを用いて短時間に,しかもより優れた分離能が得られるようになった.この場合もプレートが小さくなったことにより,より精密に小さなスポットとして試料を滴下することが要求される.
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