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今月の主題 癌の臨床検査 技術解説
制癌剤感受性試験
著者: 松本雄雄1
所属機関: 1自治医科大学・微生物
ページ範囲:P.880 - P.889
文献購入ページに移動しかし既存の制癌剤は腫瘍に対して少なくとも本質的な意味において選択的作用を有するのではなく,また腫瘍自体もそれぞれ個性を有し薬物に対して決して一様の感受性を示さない.したがって現時点での制癌剤感受性試験はかなり便宜的なものにならざるを得ないであろう.しかし,現在に数多くある制癌剤が非選択的作用薬物であるだけに,それらのより適正な臨床使用の科学的根拠として,制癌剤感受性試験の重要性が強く認識されてしかるべきである.この観点から本項では本質論はさておいて,制癌剤感受性試験における技術的問題を中心として論述してみよう.
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