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ピルビン酸酸化酵素による血清トランスアミナーゼ活性測定
著者: 楢原眞二1 山下頼厚1 牧野隆浩2 白畑敬子2 尾辻省悟1
所属機関: 1鹿児島大学病院中央検査部 2鹿児島県農協厚生連健康管理センター
ページ範囲:P.965 - P.968
文献購入ページに移動我が国における血清トランスアミナーゼの測定法は,自動分析機の普及につれてUV法の使用頻度が逐年の延びを示してはいるものの,依然としてReitman-Frankel法(R-F法)がその大半を占めている.これはR-F法が特殊の機器を必要とせず,また我が国では本法が一応標準化されていることなどによるものと考えられる.R-F法,UV法を問わず測定機器,試薬組成,反応条件,測定操作法などの面において改良法の開発に多くの努力が払われているにもかかわらず,いまだ一定の解決をみるに至っていない1).
今回,オキザロ酢酸脱炭酸酵素(Oxa-loacetate decarboxylase;OAC),ピルビン酸酸化酵素(Pyruvate oxidase, phos-phorylating;POP),ペルオキシダーゼ(Peroxidase;POD)を用い,従来の方法とは全く異なった新しい測定原理に基づいた血清トランスアミナーゼ測定法2)(日本商事,GOT・GPTキット-S)について若干の検討を加えた.その結果,種々の点において本法の測定精度が良好であることが分かったが,更に自動分析機への応用も可能であり,従来のR-F法に代わるものとして今後の普及が期待される.
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