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今月の主題 補体 総説
補体と臨床
著者: 稲井眞彌1
所属機関: 1大阪医科大学・病態検査
ページ範囲:P.1017 - P.1022
文献購入ページに移動 補体系は新鮮な動物の血清中に含まれる20種類以上の蛋白質によって構成されている.これら蛋白質は,①補体成分,②alternativc pathwayの反応に関与する因子群,及び③活性化された補体成分や,生物活性を持つ補体成分のフラグメント(fragment)を不活化する物質(inactivator)の3群に大別される.補体系はclassical pathwayとalternative pathwayとの二つの経路によって活性化され,後で述べるような種々の生物活性を表してくる.
classical pathwayは主としてIgG抗体やIgM抗体を含む抗原抗体複合物によって補体系が活性化される場合の経路で,各補体成分はC1(C1q,C1r,C1sの三つの亜成分から成っている),C4,C2,C3,C5,C6,C7,C8,C9の順序で反応が進む,この経路ではC1rやC1sのように活性化された成分はそれ自体酵素活性を持ち,あるいは活性化された成分のフラグメントはC4b2a, C4b2a3bのように酵素様活性を持つ分子複合体を形成し,次に反応する成分を活性化するという形式で反応が進み,最終的に形成されるC5b〜9複合体は細胞膜を傷害し,細胞溶解反応を起こす.
classical pathwayは主としてIgG抗体やIgM抗体を含む抗原抗体複合物によって補体系が活性化される場合の経路で,各補体成分はC1(C1q,C1r,C1sの三つの亜成分から成っている),C4,C2,C3,C5,C6,C7,C8,C9の順序で反応が進む,この経路ではC1rやC1sのように活性化された成分はそれ自体酵素活性を持ち,あるいは活性化された成分のフラグメントはC4b2a, C4b2a3bのように酵素様活性を持つ分子複合体を形成し,次に反応する成分を活性化するという形式で反応が進み,最終的に形成されるC5b〜9複合体は細胞膜を傷害し,細胞溶解反応を起こす.
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